unreliable narrator

 文学用語で「信用のおけない語り手(unreliable narrator)」というのがあって、一人称の小説の語り手(地の文)がいい加減なヤツで、言ってることの内容に信用がおけない、つまり、語られている内容の真偽が疑わしい、今読んでいるこの内容が真実かどうか信用できない、という手法で。

 つまり「狼少年」みたいなヤツが物語を語っていると思ってもらえればいいのですが、なんでそんなことを説明しているかというとあまり意味はなくて、ひとつ前のターニーのエントリーが「unreliable」だったからなんだけど、一応今ぼくが書いていることは信用してもらってもいいです。

 それで金曜日の「ねたあとに、Vol.002」ですが、ターニーとぼくのDJの他に、Maaによる写真の展示をすることになりました。彼女はぼくの妻なのですが、そういうこととはぜんぜん関係なくいい写真を撮っています。当日展示するものとは違いますが、ここでいくつかご紹介します。写真というのはカメラを押せば写るのですが、それでも「自分にはこういうものは撮れない」と思う。

 文章だって音楽だって(スポーツだって)同じことですが、「自分にはできない」と思うものをこそ見たいなぁ、と思います。「自分にもできそう」というような共感はつまらないものです。

 当日のテーマは「ねるまえに」だそう。それではお楽しみに!