「ねたあとに、」vol.001終了

 ひとりぼっちではデモ行進とは言えません。私は淋しい気持ちになり、グラウンドと総合館の間をうろうろしました。背中に緋鯉、右手にプラカード、首のまわりには達磨の首飾りという賑やかないでたちですが、心の中には冷たい風が吹いています。陽が傾いてきていますから、なおさら淋しさは募り、私は人恋しくなりました。韋駄天コタツにいる樋口さんや羽貫さんやパンツ総番長さんに会いたいなあと思ったり、「象の尻」の女性に会ってお話がしたいなあと思いました。

  • sakaiです。↑の引用はさっきまでトイレで読んでいた、森見登美彦夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)という小説のなかの一節ですが、マウンドのピッチャーも、執筆中の小説家も、プレイ中のDJも、孤独のなかの営みには変わりないですが、どれもやっぱり、お客さんがなければ甲斐がないというもので、海のものとも山のものともわからないイベントの第1回に、足を運んでくださった皆さん、どうもありがとうございました。
  • ちなみに「ねたあとに、」というイベント名も、ある素敵な小説のタイトルから拝借していて、ターニーに「なんかいい名前ないですか?」とメールをもらった瞬間、たまたまその本を読んでいたのでした。その本はでも、ぼくが30年間で出会ったなかで、もっとも素敵な小説のひとつです。
  • イベント当日は、個人的には風邪で体調が思わしくなかったのですが、この夜が楽しくて、明けて土、日と少し元気になりました。
  • ターニーのDJはダンサブルだったりスペーシーだったりとにかく気持ちよかったので、次回からは体調を整えて、ぼくもがしがし踊ろうと思いました。
  • 自分のDJは、ひょっとして時間帯によっては、もっと音を小さくして照明も明るくして、ラウンジDJというか、ふつうのBGMとして聴いてもらって、まったり過ごしてもらってもいいかも、と思ったり。
  • これからも、盟友のターニー、イベントオーガナイザーのしんさく氏(Frontier King)とともに、よりよいイベントにしていきたいと思います。どうぞよろしく。


ジョン&ヨーコのWeddingTシャツを身にまとい、チャールズ・マンソンをあしらったレコード・ケースを担いできたアブない男=DJターニー。達磨好き。